というわけで、maxでのライティングについてメモを。最新のmaxはレンダラーが二つ。スカイライトが三種。そして影が五種類。
その組み合わせは無限大だゾ♪
いやマジで勘弁してください。
全部あわせて三種類くらいでいいですよ、ホントに。
各種組み合わせでレンダリングを試行するだけで数日の時間を要しましたよ。
というわけで、忘れない内に影についてメモ。
mrsunの影:
形状は最もリアル。
地面に近い物体の影はクッキリ、遠い物はボカす事が可能。
が、濃度を調整できず真っ黒なので、ぱっと見のリアリティや雰囲気を製作者
の意図に合わせて調整出来ない。
今回はmrsunの「霞」を濃く掛け、露出の方でコントラストを掘り起こすという
荒業を使用。
細かいディテールのメカには向いていると思うけれど、建物主体のシーンでは
mrsunの形状の正確さより、濃度調整できないという弱点が足を引っ張りそう。
拡張レイトレース、エリアシャドウ:
悪くない。
が、形状はmrsunの影と比較して不満が残る。
地面にAOが適用できれば改善可能だが、これらの影は標準レンダラのみで使用
可能なので、AOとの併用は不可。
しかし複数の光源があるシーンでは、エリアシャドウは手軽に雰囲気のある
効果を発揮してくれそう。
シャドウマップ、mrシャドウマップ:
全部ボカすか、全部クッキリさせるかしかない。
だがAOと併用すれば使える局面は多いのでは。
今回の場合はメカのディテールに落ちる小さな影が消失して不快。
しかし正確性が然程要求されないシーンであれば、意図どおりの雰囲気を
最も早く出せる、いい組み合わせだと思う。
というわけで今回はmrsunを採用しましたが、シャドウマップ+AOも悪くないと思いました。
レンダラの方は、標準のライトトレーサーは多方面からの影を生成してくれて素晴らしいですが、意図通りの「絵」を作るにはAOが使えない事もあり若干不満。
(それと結構重いのが難儀)
mrの方はエリアシャドウ等が使えない為、淡くて正確な影を実質生成不能。
影にデリケートな表現が必要な場合は、事前に軽いモデルで検証してから判断した方が良さそう。
要約すると多くの場合、レンダラはmrを選択すれば問題なし。
しかし、淡くて割と正確な影を必要とされるシーンならば標準レンダラも候補として考えられる。
といった所でしょうか。
まだまだ経験が必要そうです。
気が遠くなりそうな程に。
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ちなみに今回の製作の反省点。
モデル:
モデル形状は単純な方が望ましい。
特にオブジェクトに凹みを入れる箇所は厳選すべき。
ヘタしたら法線マップに加筆した方が効率が良い。
オブジェクトにオブジェクトを交錯させるのは問題なし。
但し、テクスチャを無駄にしない為、交錯の面積は抑える。
ボルトは側面が不要だった。ハイポリのみ側面を付けて面取りすればよかった。
UV:
部品毎にUVはまとめるべき。この工程で多少時間がかかっても良い。
今回は機械任せにしたので散らばって加筆が難儀。
UVを極力単純な集まりにまとめれば、加筆が楽になったはず。
また、細かい部品が多いと自動展開の際テクスチャ面積がかなり無駄になる。
今回は正直、1/4は単なる空白として無駄になったであろうと思う。
テクスチャ:
特になし。
但し2048x2048のテクスチャは、プリレンダ用には解像度不足、反面我が家の
環境で扱うにはデータが大き過ぎ、不便。ゲーム用としてもやや大きすぎるか。
ボディ全体をひとまとめにしたのは賢明だったが、理想としてはエンジン等を
分けて、総面積はもっと大きくした方が良い。
大変面倒だが、理想としてはphotoshop上でテクスチャを結合して加工後、
出力の際には毎度切り分けるという方法もある。
但しその場合、調整のプロセスが非常に非効率的。
出力にアクションを導入すれば手間が低減可能か。
しかし4096x4096のテクスチャはセーブの時間が異様に掛かりそう。
作業全般を見返してみると、各ツールの機能に不満は無いが、本格的に高解像度世代に対応する必要が出てきたら、マシンの革新的なパワーアップが必要になりそう。
が、現状ではマシンをパワーアップすると消費電力や熱量が洒落にならない。
出来ればあと数年は現状維持して、技術革新により消費電力を抑えた高性能ハードが出てきたら交換、としたい所です。
やればやるほど課題だらけですな。