表紙 右手日記 たま日記

業務実績

毎年多数の案件に携わっているわけですが、ここではその中でも特に印象的だったものを挙げていきます。

一覧

2006年 RPG
2005年 女子プロレスゲーム eM 義経紀
2004年 THECON StarHorse2 ゲットバッカーズ裏新宿最強バトル
2003年 SIREN 
2002年 鋼鉄の咆哮2 インゴット79
2001年 某3Dパチンコ 真三国無双2 鋼鉄の咆哮 決戦U
2000年 ペルソナ2罰 
1999年 DESBLOOD3


2006年〜 2005年へ
RPG(でも本当はRTS・・・いやなんでもプツッ)

機種
  • nintendoDS
業務内容
  • マップ製作と修正、ワークフローの取りまとめ
コメント
  • *2007年春発売予定のこのゲーム、まだこの件に触れるのは時期尚早とは思いますが、いつまた更新できるか分からないので今のうちに差し障りのない範囲で。
  • さて、当時DSの3Dビジュアルは汚かったです。
  • 調子こいて申し訳ないですが、軒並み手抜きに見えるし汚い印象がありました。
  • しかし許容されているデータ量からすると、もっと柔らかい自然な情景が描けそうに思えました。そして、やってみたら確かに出来ました。
  • あまつさえ32枚の動画で水面を揺らす事が出来たり、UVスクロールが回転もサポートしていたりして、非常に面白い情景を作れる事が分かりました。
  • 仕事は大成功でみんな大喜びでしたが、それ以上に脳内計画がピタリとはまって現実になるのは非常に痛快です。もう大成功だし大得意です。
  • しかし課題も残ります。
  • ゲーム作りでは「自分だけ上手く描けた」は通用しません。
  • 今回はいきなりの『低解像度だけど高品質』という難しい仕事に戸惑いを覚えたスタッフも多かったように見受けます。ごく一部のベテランクラスを除き、皆様苦戦していたと見え、結果として仕上がりの甘い箇所を散見します。
  • 売り物なので、出来れば非の打ち所の全くない製品を作り上げたいです。
  • 各案件とも、どれだけの力量のスタッフを揃えられたかが大勢を決する事になるとは思いますが、それでもなるべく各スタッフが上手く力を発揮できるようなやり方を模索してゆきたいものです。
  • 勿論有力なスタッフばかりを揃えられたらそれに越した事はないのですが、現実はそんなに都合よくはありません。
  • ですので、与えられた駒で如何に結果を出すか、というのが常に問題になってきます。
  • 繰り返しになりますが、ともかく悔いのない品質の製品を作りたい、と強く再認識しました。
  • 要するに、ワシもまだまだヒヨっ子だということです。
  • 真の勝利を目指して頑張ろう。
  • 幸い、今回の案件で恐らく私以上に苦労したであろうチーフデザイナーさんも、この苦労を糧として、より良い管理を目指して頑張っています。つまり、ボクは一人じゃない、という事です。
  • 最後に一点。
  • このゲームはデバッグや調整に、かなり充実した時間と人数が用意されました。複雑に各要素が絡み合うゲームなので、それでも「仕様」という名のバグなど、甘い点はあるかも知れません。
  • しかし、私の経験した中では、ブラッシュアップの機会を充分に与えられた部類であり、恵まれたゲームであると思います。
  • また、本体同梱版も出ます。
  • そのような、会社から大事にされている幸福な案件に出会えた事を、私は感謝しております。
  • 本当に楽しく、いい仕事をさせて頂きました。

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女子プロレスゲーム
(2007年現在、まだ熱心なファンの方々がいらっしゃるようなのでタイトルは内緒)


機種
  • XBOX360
業務内容
  • キャラクタ製作監修/キャラクタ製作
コメント
  • 約80体のキャラクタ(衣服)の製作監修を行いました。
  • まだ各社共に次世代機でのリアルタイム表現のノウハウが無く仕様が流動する中、極力無駄な作業を発生させない様に知恵を絞りました。
  • 期間も短い中、スタッフたちは本当に良く頑張りました。
  • ここはあまり見ている人もいないと思うのでこっそり懺悔しておきますが、本当はまだ詰めの甘い部分もあります。ごめんなさい。
  • 従来より格段に精度の上がった次世代機のキャラクタを製作/監修して痛感したのは、以下二点です。
  • ・より一層の製作マニュアルとサンプルデータの充実の必要性(製作前の業務)
  • ・チェック業務に相当の比重をおく必要が出てきている(製作後の業務)
  • という点です。要は益々コストが掛かる様になってきたという事です。
  • 「美少女たちはボクたち開発者の生命を吸って輝いている」
  • とも言えます。
  • ともあれ、ファミ通XBOXで9,9,8,8という高得点を上げたそうなので、それだけはおめでたいです。
  • また某誌の取材で「どんな質問にもひょうひょうと答える怪人物」と評されましたが、本当の私は普通の紳士だと思いますよ。ええ。

eM〜エンチャントアーム〜

機種
  • XBOX360
業務内容
  • 構造物デザイン
コメント
  • 今回はモデリングではなく、デザイン業務です。
  • 出来栄えに関して、私の心の中では「オレSUGEEE!」と思いました。
  • また毎度の事ですが、デザインに伴う取材活動はなかなか楽しいです。
  • さて、今回特筆すべきは、デザイン画作製を手描きではなく3Dで行った事です。最初は手描きでやろうと思ったのですが、
  •  1.体が既に白紙を受け付けなくなっている。
  •  2.3Dの方がやり直しが楽。
  • という事で途中から3Dに切り替えました。苔を生やすなどの表情付けは後からの加筆です。
  • 業務ではあまり経験の無いポリゴン数無制限のモデリングは、むしろゲームデータ作成より造型が楽で、正直驚きました。いい経験をさせて頂きました。

義経紀

機種
  • PS2
業務内容
  • マップ修正
コメント
  • ジャンプにて「デスノート」連載中(2006/03/16現在)の小畑先生がキャラデザイン
  • このお仕事は他人様の作製したマップを修正するだけの仕事でしたが、カメラ軸固定のゲームシステムの為、植物をもっさもっさと生やせたので幸せな気持ちになりました。
  • やはり自然は素晴らしいです。
  • カクカクしたポリゴンで、如何に柔らか味のある風景を描き出すか、というのは非常に楽しいチャレンジです。
  • ですので、本案件は大きなものではありませんでしたが、ここにメモとして記しておきます。

2004年 トップへ戻る
THECON

機種
  • PSP
業務内容
  • マップ製作
コメント
  • アメリカ発売の、二台のPSPで向き合って戦う格闘ゲームです。
  • 本案件ではイメージ画を元に自由にマップを構成させて頂き、大変楽しく作業させて頂きました。
  • 尚、ゲームの評判自体は企画の目の付け所が良かった為、本場アメリカではウケが良く、格闘ゲーム大賞のようなものを受賞したらしいです。
  • この案件で特筆すべきは「ライティング」でした。
  • 本場アメリカのゲームマップのライティングは、日本人の感覚からすると色味が結構キツイです。
  • それはアメリカ人が少しアレである、というわけではなく、彼らの日頃過ごしている環境がそういう色だからなのです。確かに、映画等で見ていても、白色系の照明の色味が日本と比較してバラエティに富んでいます。面白いものです。
  • 作業の際には、そういった先方の好みも意識した上で進めさせて頂き、どうやら好評頂いたようです。
  • 尚、課題も残りました。
  • ビルの屋上で戦うシーンにおいて遠大な夜景を描かなくてはならなかったのですが、角度的に板ポリでは済まない事もあり、結構なポリゴン数を使用した割には、いまひとつ美しさが物足りない仕上がりとなり、その事がいまだに引っ掛かっております。
  • 機会があればリベンジしたいものです。

StarHorse2 NEW GENERATION

機種
  • アーケード
業務内容
  • 構造物製作
コメント
  • ゲームセンターで根強い人気の、セガのカード育成競馬ゲームです。
  • 世界戦の締めを飾るラスベガスのコース沿いのホテルを作りました。
  • この案件はかなりの精度を求められたのが特徴ですが、その事よりも、ラスベガスのホテルに詳しくなったのが印象深いです。
  • とあるアメリカのドラマのEDでラスベガスの夜景が出ますが「あっ!あれはボクが作ったホテルだ!!」(何か間違っていますが)と妙に親近感を覚えたものです。

ゲットバッカーズ裏新宿最強バトル

機種
  • PS2
業務内容
  • マップ修正、作業計画作りなど
コメント
  • 多量の、著しく出来の宜しくないマップを短期間且つ少人数(2人+α)でせっせと修正して、クライアント様に納得頂ける綺麗なマップに修正しました。役割分担等を工夫したので、割と残業も少なく計画的に終わらせる事が出来たので、その点は気持ちが良かったです。
  • また、このチームやお隣のチームにはプログラマさんを始めとして良いスタッフが揃っており、楽しく仕事をさせて頂きました。
  • ゲーム内容は急ごしらえな面があり、世間的な評価は高くありません。
  • ファンにも不満が生じた事と思います。(ごめんなさい)
  • しかし、業務的には良いスタッフと共に、しっかり役割を果たせたのが良い思い出となりました。

2003年 トップへ戻る
SIREN

機種
  • PS2
業務内容
  • 主に屍人頭部作製
コメント
  • CMが怖すぎて中止になったアレです。
  • 内容的にはファミ通殿堂入りした良作で、ネット上でも随分長い期間、ユーザー達が楽しそうにこのゲームの話をしている点を考えても、恐らく相当面白いゲームなのでしょう。(怖いので、私は買っていません。)
  • 作業的には、とにかくじっくり突き詰めて作る事が出来たので、かなり嬉しかったです。そして怖さにも慣れ、先方のイメージ通りの物を作れるようになったところで作業が完了してしまい、物足りなさを覚えました。
  • また機会があれば参加させて頂きたいものです。

2002年 トップへ戻る
鋼鉄の咆哮2 ウォーシップガンナー

機種
  • PS2
業務内容
  • ドック、航空機作製
コメント
  • ファミ通ゴールド殿堂入り
  • 「ウォーシップガンナー2鋼鉄の咆哮」とは別なので注意。
  • 主にPC版として展開している「ウォーシップコマンダー」とは異なり「ガンナー」は3D視点です。あまり本数は出ていないと思うけれど殿堂入りしただけあって、プレイ感覚が気持ち良く、根強いファンのいる、かなり素晴らしいゲームです。私も相当遊びました。
  • しかし実際の製作時には、プログラマさんは「リアル」と「面白さ」の狭間で、以下の様な苦労をされていました。
    • ワールドと艦船と航空機のスケールが統一されていない為、1ノットがゲーム内でどれくらいの速さを指しているのか不明。(リアルスケールにすると航空機が見えなくなる為、止むを得ない面はありますが)その結果、何を基準にプログラムを組めばよいのか、相当苦悩されていました。
    • 結局、艦船の速度はゲーム的な理由で、リアル基準からすると異様に速いものになりました。(ダッシュ機能もあり)その結果、艦載機が空母に追いつけず、いつまでも着艦できないという問題が発生して、やはり苦悩されていました。
  • 結果として、航空機が蚊トンボの群れのようにぶんぶん飛び交う、非常に訴求力の高い、カッコいいシーン描写が完成しました。プログラマさんの力量に感服です。
  • ドック製作も壮絶でした。
    • 駆逐艦と戦艦では、全然大きさが異なるが、どちらが格納されていても絵的にサマになるデザインが必要。
    • 全長1km以上の壮大な空間の割りに、使えるポリゴンやテクスチャは割と少ない。
    • しかし「ゴチャゴチャ感」を出して欲しいとの要望。
    結局、設計を巧妙に施した上で16色に減色したテクスチャを多用し、二値抜きによる鉄塔などを多用する事で、雰囲気を出してゆきました。
  • また、この会社は少し前まで頂点カラーをサポートしておりませんでしたが(替わりにマルチテクスチャ使用可能。またテクスチャをメインメモリに置いている為、結構な枚数のテクスチャが使用可能。かなり使いでのあるレンダリングエンジンでした)、実装をお願いしたところ、丁度このプロジェクトで使用可能となり、それが雰囲気作りに絶妙に役に立ちました。
  • 結果として、ゲームに疎い私の両親が実写と見まがうような、素晴らしいドックが出来ました(コーエー様のサイトのビジュアルは開発初期の画像です)。掛け値なく本当にいい仕事をしました。

インゴット79

機種
  • PS2
業務内容
  • マップ作製(ムービー/イベント/デモ各々で仕様が異なる。仕様も自分で定義)
コメント
  • 金鉱脈探査シミュレーション。
  • 元々三菱マテリアルの社員向けに作られたゲームを一般に市販したものです。
  • このゲームは全然売れていないはずです。
  • ゲーム内容がお客さんに全く伝わっていないように感じました。
  • しかし、本当に金を掘っている会社が社員向けに作ったものだけあって、このゲームをすると、自然と金脈の事に詳しくなります。隠れた本格派です。
  • 業務的には、良いレンダリングエンジンのおかげで色々な国の色々な土地を、大きなデータ量で作れたので、満足できました。これだけ好き放題に樹木を生やせたのは、私の業務史上初めての経験でした。しかも後に「スゴイ!」と評価頂けるクウォリティの物に仕上がりました。
  • よって記念として、ここに記させて頂きます。

2001年 トップへ戻る
業界初の○○基盤3Dパチンコ

機種
  • パチンコ
業務内容
  • ネタ出し/マップやエフェクト作製/演出仕様取りまとめ
コメント
  • 下記「真・三国無双2」のお仕事の途中で、こちらのチームに移籍となりました。
  • 伏字でしか表示できないこの案件をわざわざ掲示したのは何故か?
  • 当時私は言われるままにスーパーリーチの演出を考えました。
  • このパチンコのスーパーリーチは各々凝っています。
  • 仕事は順調に進み、クライアント様の評判も上々でした。
  • そこまではいいのです。
  • しかしその後、時間が出来てパチンコの事を学ぶにつれ、根本的に力の入れ所を間違っていた事を知りました。
  • パチンコは230回に一回程度の確立でしか当たりが出ません。
  • すなわち、スーパーリーチに力を入れても、お客さんには見てもらえないのです。
  • 真に凝るべきなのは、お客さんが200回以上見続ける事になる「ハズレ」の部分なのです。
  • ハズレのバリエーションに凝るべきでした。
  • 信頼度に応じて、お客さんの気を引くハズレ方を工夫すべきでした。
  • 結果として、私の学習成果どおり「絵はすごく綺麗だけれど面白くない」という評価に落ち着いたようです。スーパーリーチはすごいのに。
  • 機会があれば、次回は面白いパチンコを作りたいと、実はずっと思っています。
  • リベンジ希望。

真・三国無双2

機種
  • PS2
業務内容
  • マップビジュアルデザイン
コメント
  • すみません。本案件では全然大した事をしていません。
  • ポリゴンマップ作製前の、彩色済み上面図を数点作っただけです。
  • 上面図の評判は上々であり、いざ実マップを製作しようとしたところで、上記パチンコチームに移籍する事になりました。
  • 何故なら、パチンコチームはそれまで一年間やってきて、今になって全ボツの危機にあったからです。
  • それを救援する為に引っこ抜かれて売られて行きました。ドナドナ。

鋼鉄の咆哮 ウォーシップコマンダー
機種
  • PS2
業務内容
  • 2Dコンパネ部分作製
コメント
  • 業務の合間にサクっと作製しました。
  • 非常に評判が良かったです。自分でもイカす出来だと思いました。
  • こういう路線は自然物と同様に好きです。
  • またいつか携わりたいものです。

決戦U

機種
  • PS2
業務内容
  • マップ作製
コメント
  • 敵味方500人のキャラクタが暴れまわる人気のアクションシミュレーションです。
  • まず3〜5万ポリゴンのマップ(規模は1km四方程度)を作製し、完成後に200m毎に切断/分離する作業でした。
  • softimageでそういう作業をするのは地獄です。
  • というか、「default datadase」と「delet database」のボタンが並んでいて、一歩間違うと全てを失うなど、softimageは巧妙なトラップが多すぎます。業務にその類のスリルは不要です。あり得ません。ソフトが落ちた時の、あの独特の甲高い怪音もあり得ないです。(その後、そのマシンの主の悲鳴やため息が聞こえてくるわけです。
  • さて、作業の方ですが、ジャングルで苦悩しました。
  • 仕様上マップの縦横には最低限50m幅の通路を設けなくてはならず、つまりは「だだっ広い平面なのに、ジャングルらしさを表現しなくてはならない」という事になるわけです。
  • 私も苦悩しましたが、クライアント側の担当の方も悩まれたのではないでしょうか。
  • 今後は、そのような仕様/ソフトでの苦悩は減る事でしょう。
  • ある意味、いい思い出です。

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ペルソナ2罰

機種
  • PS
業務内容
  • マップ作製など
コメント
  • ファミ通ゴールド殿堂入り
  • 当時、久々にクリエイティブな作業をさせて頂きました。
  • ここに多くは書きませんが、良い思い出を頂きました。
  • また当時のスタッフは、現在も成長して活躍されているようでおめでたいです。
  • この後、クリエイティブな作業をさせて頂いたと感じているのは2002年の鋼鉄の咆哮2、そして2004年のTHECONくらいです。すなわち、甘酸っぱかったりほろ苦かったりする、レアな体験をさせて頂いた数少ない案件と言えます。
  • 尚、ゲーム業界に正社員でない求人が増え、派遣業が法で保護され始めたのもこの頃からだと思います。

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DESBLOOD3(デスブラッド3)

機種
  • PC
業務内容
  • メカ/マップデザイン、リアルタイムパートの全面監修、進捗管理
コメント
  • PCの大人向けゲームです。
  • 今となってはweb上に画像資料は残っていないようで寂しい限りです。
  • が、しかしとんでもない大作でした。
  • 筋立てとしては、ダーティーペアのような二人の婦人警官が麻薬捜査を進める内に、巨大な軍事国家の陰謀に突き当たり、これを壊滅させるというものです。
  • マップはゲームマップとイベントマップを合わせて100以上、キャラクタはメインキャラ、脇役共に「すごくたくさん」、そしてメカの類は車両や航空機、更にはパワードスーツや巨大ロボ、巨大な航空戦闘空母まで出てきます。
  • メカとマップのデザインは、我ながら印象に残るいいデザインをしたと思っています。軍事国家のメカは、ちゃんとヤクザっぽい怖さを意識しました。最後の巨大ロボは金色の巨大怪獣とウルトラマン+ロボットというイメージでデザインしました。
  • また、余談ですが、電話帳のような分厚いシナリオから、必要なマップやキャラクタを割り出してリストにしたり、ゲームシステムが謎なので(それではマップが作れないので)、ゲームシステム的な提案もしました。
  • さて、問題はその作業量です。
  • 今思うに、期間は比較的充分な期間がありました。
  • しかしスタッフは約5人です。今考えると非常に少ないです。
  • そこで作戦を考えました。
  • マップに関して、
    • シナリオ上での各マップの「意味」を明確にする
    • そして、そこで求められている各マップの「表情」はしっかり出してゆく
    • その分、余計な小物は極限までオミットして作業量を稼ぐ
    • マップの構造自体は単調にならないよう、色々なシチュエーションを盛り込んでゆく
    要するに、
  • 「署長室ならシナリオ上、プレイヤーに安心感を与えるように暖かい配色を、そして大きなデスクと椅子の向こうには大きな窓を配して開放感を出す。」というようなツボだけは押さえる作戦です。
  • また、ゲームマップの方も、小物に凝るのは無理として、例えば「山腹には昔の鉄道の打ち捨てられたトンネルがあり、そこを辿ってゆくと徐々に湿っぽくなり、奥の水溜りにはカエルのモンスターの大群が。その圧迫感のある湿った通路の脇の裂け目から先に進むと、突如開けた空間に出る。そこはかつて栄えた地下鉄駅そばのショッピングモール&住居。そして巨大な恐竜が襲い掛かってくる。」という風に、各マップにストーリーを作り、広さ/狭さや明暗、壁の質感でバラエティを出す作戦に出ました。
  • ネットを見ると、割と長い間お客様の印象に残り、「同社のゲームの中では最も気に入っている」と言ってくれる方もいたようです。
  • いつかまた、このように総合的にゲームに関わる仕事をしてみたいという気持ちは強くあります。
  • 世情から考えて、なかなか難しいとは思いますが、「CG」ではなく「ゲーム」を作りたいというのが、嘘偽らざる気持ちです。

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黒歴史(ゲームタイトルではありません)

機種
  • サターン等
業務内容
  • ポリゴンキャラやドット絵など
コメント
  • 1997年に業界デビュー
  • 給料が遅配される会社にいたり、3Dをやりたいのに当面2Dしかやる気がないという会社に入って後悔したり(自分の判断力不足ですが)、色々ありました。
  • 今にしてみれば、めげずに3DCGを続けて良かったです。
  • これからも頑張りましょう。